COVID-19は、ビル・ゲイツが2015年TEDで危惧していたことなのか?!

オンラインでの講演で有名なTEDですが、この中で2015年4月に、Micrsoftの創業者、ビル・ゲイツが「The next outbreak? We're not ready(もし次の疫病大流行(アウトブレイク)が来たら?私たちの準備はまだ出来ていない)」で、今回のパンデミックを危惧するような講演を行っていました。
この時はエボラ熱の後での講演でしたが、わずか5年後に危惧していたのに近しい状況が起こってしまったかもしれません。


概要

話をざっくりまとめると、こんな感じです。

  • 子供の頃恐れていた災害は核戦争であった
  • しかし現在はウィルスである
  • もし次の数十年で一千万人以上の人が亡くなる災害があるとしたら、戦争ではなく感染性の高いウィルスである可能性が高い
  • 理由は、核の抑制には巨額の資金を費やしてきたが、疫病の抑制システムの創出は殆ど何もやってない
  • エボラ熱での実情として対策は失敗であった
  • 準備ができていないと、次の疫病がエボラより危機をもたらすかもしれない
  • 戦争の準備・訓練は常に行えているので、それと同じことを疫病の対策にも行う必要がある
  • ワクチンの研究開発にどれくらいの予算が必要かはわからないが、予期される被害に比べればたいしたことはない
  • 世界規模でインフルエンザの大流行が起こると、世界資産の360兆円が打撃を受け、数百万人が亡くなると試算が出ている

所感

イランや北朝鮮を始めとした核の脅威が取りざたされていた中で、疫病に警告を発するあたりは、さすが先見の明がある方だと、まずは敬服いたしました。

まず、もしかしたら、この5年間に進化したテクノロジーと医療で、この時にビル・ゲイツが危惧していた想定被害を抑え込めたのかもしれません。
もし、それで死者数が数万人(2020年4月現在)で抑えられているとしたら、それは、ビル・ゲイツの言う「準備」がある程度できていた、ということなのかもしれません。

ただ一方で、起こった時の対応が国によるかもしれませんが、準備不足であった感は否めません。
つまり、テクノロジーや医療は進化しても、ガバナンス面での課題がたくさん露呈しました。
日本に関して言うと、渡航抑制や、外出自粛などがいい例だと思います。
特にスピード感に課題が多く生じたように思います。

こういう時に、マスク等必要な物資の転売はどんな災害時にも表れるものですが、この辺も大手のフリマサイト、オークションサイトで監視を強化したことで、だいぶ早い段階で抑えられたのではないかと思います。
ただ、SNSの普及が加速している中で、デマによる一部製品の買い占め、トイレットペーパー等が今回、それにあたるかと思いますが、そういったフェイク情報をすぐ拡散してしまうリテラシーも、我々はもっと学ぶ必要があると感じました。

今回のことを教訓にして次に備える、ということができる日が1日も早くやって来てほしいと願うばかりです。

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